東京しごと財団「業界別人材確保強化事業(カスタマイズ支援)」キックオフセミナー開催レポート

一般社団法人会計事務所連携協議会(略称:会計連)は、この度、公益財団法人東京しごと財団が実施する「業界別人材確保強化事業(カスタマイズ支援)」に採択され、本事業を活用した人材確保・DX推進の取り組みを開始いたしました。

そのキックオフとして、11月21日、本事業に参加する会計連会員の17法人が一堂に会し、キックオフセミナーが開催されました。
本セミナーは、来場とオンラインのハイブリッド形式で実施され、各法人の代表者や担当者が参加し、業界全体の持続的な発展に向けた新たな一歩を踏み出しました。

開会のご挨拶

セミナーの冒頭では、ベンチャーサポートグループ総代表 中村真一郎氏より、本事業への期待と決意のこもった力強いご挨拶がありました。

中村氏は、単なる記帳代行屋に留まらず、「税をベースとしたコンサルティング力強化」こそが、これからの会計業界の価値を高めるカギであると指摘。その上で、業界全体の労働環境を改善し、デジタル化を推進していくためには、「業界全体が一枚岩となって協力していくことが不可欠」であると強調されました。

そして、「今日を業界の未来を切り開く新たな出発点としたい」と参加者に向けて呼びかけ、本事業への意欲を高めました。

第1部 基調講演

基調講演には、株式会社ネクスト・ソリューションの岡山千草氏が登壇されました。

岡山様は、日本の労働力人口が少子高齢化にもかかわらず過去最多を記録しているという時代背景を示しつつ、会計業界が直面する具体的な課題を深く掘り下げました。
現在、会計業界の主な課題として、以下の3点が挙げられました。

  1. 会計事務所就職希望者の減少:業界の魅力向上と採用戦略の強化が急務。
  2. 業務の属人化やDX化の遅れによる離職リスクの高まり:生産性向上と業務負担の改善。
  3. 研修・育成体制の整備:未来を担う人材を育てる仕組みの構築。

これらの課題を解決するため、本事業では、会計連会員の17社に対して、「採用や育成・定着」と「DX推進」の2軸の観点から、個社の状況に沿ったオーダーメイドのコンサルティング支援を実施していくことが説明されました。

第2部 業界別人材確保強化事業
(カスタマイズ支援)のご説明

続いて、本事業の運営事務局の刀祢洋平氏より、業界別人材確保強化事業(カスタマイズ支援)の具体的な実施内容が説明されました。

本事業は、東京しごと財団が東京都と連携して行うものであり、業界のニーズに応じて支援内容をカスタマイズして提供することで、業界全体の人材確保力を強化することを目的としています。

支援メニューとしては、①採用や育成・定着等の人材確保、および、②人材課題解決のためのデジタル活用・DX推進に資するものが用意されています。
来年には、業界全体を対象とした人材採用に関するセミナーや採用マッチングイベントの開催も予定されており、参加法人だけでなく広く業界関係者にメリットを提供していくことが示されました。
事業を業界全体で取り組むメリットや、カスタマイズ支援を受ける具体的なメリットが解説され、参加法人は改めて事業の全貌を把握しました。

第3部 パネルディスカッション

最終セッションでは、第1部で登壇された岡山千草氏と、中小企業診断士・ITコーディネータを長年務める株式会社BBIC の馬場正博氏によるパネルディスカッションが行われました。

参加法人がこれから受ける個社コンサルティングの実施イメージを掴むため、「カスタマイズ支援のコンサルティングでどんなことができるのか」「どのような流れで進めるのか」「だれが参加するとよいのか」「企業側は何を準備しておけばよいか」といった具体的なテーマについて、コンサルタントの視点から実践的なアドバイスが提供されました。

本セッションを通じて、参加者はコンサルティングを最大限に活用し、自社の課題解決を加速させるための具体的な手順と心構えを得ることができました。

今後の展望

今回のキックオフセミナーは、会計業界が抱える構造的な人材課題に対し、業界が一丸となって、外部の専門的な知見を活用しながら解決に取り組むという、大きな決意を示す場となりました。

今後、会計連会員の17法人は、本事業におけるカスタマイズ支援に基づき、採用力強化、育成・定着支援、そして業務効率化のためのDX推進を本格化させていきます。

来年には、人材採用セミナーや採用マッチングイベントといった、業界全体の参加を促すイベントも企画されています。これらのイベントでは、会計連会員以外の業界関係者の皆様にも広くご参加いただき、より幅広い効果を目指します。

会計連は、本事業を通じて得られた知見や成功事例を広く共有し、業界全体の持続的な成長と発展に貢献してまいります。引き続き、本事業の進捗にご注目ください。